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柔らか整体とは?

柔らか整体は、一般的なマッサージや整体とは異なり、「力を抜く」ことで筋肉の緊張を解放し、身体のバランスを整える手技療法です。古武術の柔術の技法を活かし、無理なく自然な姿勢へと導きます。また、運動学的アプローチから重心センサーを用いて姿勢・動作・重心などの客観的評価を行い、より正確な身体評価を行います。

柔らか整体の特徴

1. 力を抜く独自のアプローチ

一般的に、身体を動かすためには筋肉を緊張させ、その収縮によって動作が生まれます。しかし、力を加えると筋肉は反射的に緊張し、さらに固くなることがあります。例えば、緊張している人のそばにいると、自分まで緊張してしまうことはないでしょうか?

柔らか整体では、力を抜いた施術を行うことで、無意識の緊張を解放します。これは、重力を活かしながら身体を整える古武術の技法に基づいたものです。

2. 「重さ」を活かした施術

筋肉の緊張をほぐすには、脱力ではなく「重さに身をゆだねる」ことが重要です。重力を意識し、筋肉の緊張を伴わずに動かすことで、自然なリラックス状態を引き出します。これは、野口体操の創案者・野口三千三氏が「筋肉はハンドルであり、動力は重さである」と述べた考えにも通じます。

現代人は、無意識に身体に力を入れがちですが、子供のように自然に身体を動かすと、のびのびとした柔軟な動作が可能になります。柔らか整体では、この身体の自然な使い方を取り戻します。

3. 古流柔術の技法を応用

柔らか整体の「柔らか」とは、古流柔術の「柔」に由来します。柔術は戦国時代から伝わる武術の一つで、相手より有利に動くための高度な身体感覚が求められます。時代の変遷とともに、殺法(戦いの技術)から活法(治療の技術)へと発展し、現代の柔道整復術にも影響を与えました。

当院の柔らか整体は、この古流柔術の技術を活かし、力に頼らず、最小限の力で身体を動かす施術を行います。無理に姿勢を矯正するのではなく、自然に身体が正しい状態へ戻るように導きます。

一般的な整体・マッサージとの違い

柔らか整体一般的な整体・マッサージ
力を抜いて施術力を加えてもみほぐす
筋肉を引き上げる筋肉を押し込む
姿勢バランスを重視局所的なアプローチ
副交感神経を刺激交感神経を刺激
施術後のリラックス効果が持続施術中の気持ちよさ重視

柔らか整体が目指すもの

1. 無理のない姿勢矯正

姿勢矯正と聞くと、「強制的に正しい姿勢に戻す」イメージを持たれるかもしれません。しかし、大切なのは「なぜその姿勢になったのか」を理解し、根本的な原因を取り除くことです。見た目だけ整えても、本質的な解決にはなりません。

2. もみほぐしではなく「過剰な力を抜く」

肩こりや腰痛は、単に筋肉が硬くなっているのではなく、過剰な力が入っていることが原因です。マッサージで一時的にほぐしても、根本的な解決にはなりません。柔らか整体では、筋肉に余計な力が入らない状態を作り出し、自然なリラックスを促します。

3. 施術は「力を加える」のではなく「力を抜く」

– 無理な姿勢矯正は行いません。
– もみほぐしによる刺激ではなく、自然なリリースを促します。
– 身体が気付かぬうちに自然な状態へ戻るように誘導します。

柔らか整体は、ただ筋肉をほぐすのではなく、「過剰な力を抜く」ことで、ストレスなく身体を整える施術です。


運動学的アプローチとは

人体の客観的評価(特に姿勢・動作・重心)により、あなた個人の動作特性や動作の癖を把握します。

姿 勢
姿勢分析

動作の静的側面

動 作
姿勢分析2

動作の動的側面

重 心
足底重心

動作と重心の整合性

姿勢(静的側面)を直すためには動作(動的側面)を直し、動作(動的側面)を直すためには姿勢(静的側面)を直さなければなりません。

静的側面や動的側面それぞれの場面に応じた重心位置や重心移動をチェックし、特徴的な形や動きを見つけ出します。

2021年製センサーシステムによる最新の姿勢分析

奈良柔らか整体では、姿勢分析において姿勢の客観的評価を行います。

当院では、来院いただいた方全員に毎回姿勢分析を行います。

なぜなら、姿勢はその時々の状態や状況により絶えず変化するものであり、過去に取ったデータはその時の状態を表すものではないからです。今この瞬間の最新データを参照し、施術アプローチを行っていきます。

また、過去のデータの蓄積から、各々の姿勢・動作の傾向を把握することにも努めています。

個人的身体特性を三つの軸回りの運動に別け、それぞれの運動特性を把握し分析を行います。

前後方向への運動(Pitch)

左右横方向への運動(Roll)

左右ねじる方向への運動(yaw)

上記の軸回りの合成した動きにより、人は自由に動くことが出来るのです。上記の軸回転運動の特徴から、体の歪を類推します。

動きの基本軸となる三つの軸回りの運動特性を修正します

体の歪は筋肉・筋膜が過剰に緊張することで起こります

軸回りの運動特性から導き出した体の歪みを修正するには、まず歪みを作り出している原因を特定する必要があります。

歪みの主な原因は、筋肉の収縮です。

筋肉が収縮するのは自然なことですが、必要のない時に収縮している「勘違いしている筋肉」が歪みの根源です。このような歪みが、体の運動器系に痛みやしびれ、コリを引き起こす原因となることが考えられます。

問題は、本人も自覚していない勘違いにあります。癖と同様に、本人にとっては当たり前の行動であるため、気づきにくいものです。

こうした勘違いを正すためには、該当する筋肉に正しい情報を再認識させる必要があります。

柔らか整体では、勘違いしている筋肉を見つけ出し、適切な筋緊張を再認識させる作業を行います。

つまり、頑なに収縮している筋肉や筋膜、関節を効率的に動かすことを目指しています(筋肉・筋膜リリース)。

筋肉や筋膜を動かすことは、人の体を動かすことに等しく、それが人を動かすことにもつながります。

しかし、人は無理やりに動かされると抵抗します。特に年齢とともにこの傾向は顕著になり、体も心も頑固になります。

したがって、人を動かすことは難しいのです。無理やりではなく、自発的な動きを促す方法が必要です。古武術の柔術には、自発的な動きを導く技術が含まれています。

柔らか整体まとめ

柔らか整体では、身体の「診断」ではなく「評価」を行います。
評価とは、主に姿勢・動作・重心を分析し、現在の身体の状態を細かく分けて要素ごとに整理し、状況を判断することです。

そして、この状況判断から、構造的に辻褄が合わない部分を「症状の原因となる身体の歪み」と断定します。

なぜ身体の歪みが現れたのか?
なぜ辻褄の合わない状態になったのか?
――それを探っていきます。

柔らか整体の施術では、歪みの原因と推定される筋肉を、過剰な緊張から解放する作業を行います。
身体を詳しく分析すると、各部位の組み合わせがうまく噛み合っていない箇所が見つかります。
その箇所を特定し、適切に調整して、身体全体のバランスを整えていきます。
つまり、身体を「本来あるべき動き」に導いていくのです。

問題は、「自分の身体を自由に動かせている」と思い込んでいることにあります。

本当に自分の思い通りに身体を動かせているでしょうか?
表面上は動かせているように見えても、これまで通りの歪んだ動きでは、根本的な問題は解決できません。

これまでの動きは、長年の習慣や癖によって染みついたものであり、それが歪みの原因なのです。
歪みを解消するためには、この「無意識の動き」を変える必要があります。

現代社会では、潜在的な運動能力を十分に使わなくても、日常生活を送ることができます。
しかし、「自由に動かせている」と思っている身体は、実際には本来の運動能力のごく一部しか使っていません。

身体能力をほとんど使わずに生活していると、やがて身体の協調性が低下し、動作が不自然になります。
この不自然な動きが、身体に物理的なストレスを与え、歪みとして現れます。
そしてそれが、痛みやしびれ、コリの原因となるのです。

柔らか整体は、力を抜いて歪みを修正し、本来備わっている身体の協調性を取り戻すことを目指しています。
表面的な対処ではなく、根本的かつ習慣的に歪みのない身体づくりを支援していきます。