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肩こり・頭痛

頭痛持ちの人の姿勢的特徴をご存じですか?

姿勢のゆがみによる頭痛へのアプローチを行う前に

当院が行う「姿勢のゆがみによる頭痛へのアプローチ」は、機能的症候性頭痛を対象としており、器質的症候性頭痛は対象外となります。

施術を受けられる前に、まずは医療機関での検査および診断を受けることを強くおすすめします。

対応可能な頭痛(機能的症候性頭痛)

  • 偏頭痛(片頭痛)
  • 緊張性頭痛
  • 群発性頭痛

対応できない頭痛(器質的症候性頭痛)

  • 脳血管障害
  • 頭蓋内疾患(脳腫瘍など)
  • 外傷性疾患

柔らか整体の力の使い方

「柔らか整体」の最大の特徴は、力の使い方にあります。
一般的に、私たちは身体を動かす際に筋肉を緊張させ、その収縮によって動きを生み出しています。マッサージを行うときも、同じように“力を込めて”施術を行うのが一般的です。

しかし、言い換えれば、それは“緊張”を相手に伝えていることにもなります。
たとえば、緊張している人の隣にいると、自分まで緊張してしまったという経験はないでしょうか?
緊張は伝播しやすいものなのです。

そのため、筋肉の緊張をほぐそうとして、こちらが筋肉を緊張させながら揉みほぐしても、緊張が相手に伝われば、かえって逆効果になることもあります。
刺激によって「気持ちいい」と感じたり、血行が良くなったりすることはあっても、本質的な緊張の緩和にはつながっていない可能性があります。

本当に緊張をゆるめるには、「緊張させない」ことが大切です。
筋肉を緊張させずに動かすことができれば、過剰に緊張した筋肉をやさしく動かし、自然と緊張から解放していくことが可能になります。

とはいえ、「筋肉を緊張させずに動かす」ことは、一般的にはとても難しいとされています。
なぜなら、筋肉の緊張とはすなわち“収縮”だからです。
収縮なしに筋肉を動かすことは、普通に考えると不可能に近いでしょう。

しかし、発想を転換することで、身体の使い方は大きく変わってきます。

現代医学では、筋肉を体を動かすための“動力源”として捉えています。言わば、自動車でいうところの“エンジン”のような存在です。
一方、野口体操の創始者・野口三千三先生は、「筋肉はハンドルであり、そのハンドルを動かす原動力は“重さ”である」と語りました。

私たちは日常生活の中で、自分自身の「重さ」をあまりにも当然のものとして捉えており、その存在を意識することはほとんどありません。
しかし、この「重さ」を自覚することこそが、力を抜くポイントなのです。

ここで言う「力を抜く」とは、単なる“脱力”ではなく、自分の重さに身体をゆだねることを意味します。
ただし、身体に無意識の力が入っている状態では、この“重さ”の感覚が消えてしまい、感じることができません。

現代人は、日常的に「力を入れて動く」ことに慣れているため、重さの感覚が希薄になっている傾向があります。
しかし、子どもたちはまだその概念が少なく、力を入れずにのびのびとした自由な動きを自然と身につけています。そのため、驚くような瞬発力や表現力(ここでは「パワー」ではなく「能力」としての力)を発揮できるのです。

このように、自分の重さを筋肉でコントロールすることで、筋肉を過度に緊張させることなく、しなやかに収縮させることが可能になります。
そして、この筋肉の使い方こそが、古武術における柔術の基本的な身体操作のベースとなっています。

「柔らか整体」は、こうした古武術の身体操作を応用し、クライアントの過剰な緊張をやさしく取り除くことで、身体の歪みを解放(リリース)し、力学的にストレスの少ない状態へと導いていきます。


機能的症候性頭痛の特徴

機能的症候性頭痛は、筋肉の過緊張によって血管が圧迫されることで、血流が低下し、細胞組織の酸素不足老廃物の滞留を引き起こすことが原因の一つとされています。

さらに、緊張や圧迫によって神経線維が刺激されると、血管が異常に拡張し、炎症を伴うこともあります。

このような状態から、以下のような症状が現れることがあります:

  • 頭の片側にズキズキと脈打つような強い痛み(偏頭痛型)
  • 頭全体が、側方からギューッと締め付けられるような鈍い痛み(緊張型)
  • 目の奥をえぐられるような痛み
  • 首や肩のコリを伴う
  • 顎(あご)の痛みや、歯・歯茎の痛み、耳鳴りなどを伴う場合もある

姿勢に見られる特徴

このタイプの頭痛は、姿勢の崩れとも深く関係しています。特に多く見られるのが次のような姿勢です:

  • 猫背
  • 隠れ猫背(見た目にはわかりにくいが、実際には猫背の状態)
  • 一見姿勢が良さそうに見えても、無意識に緊張を強いられる姿勢を維持している場合

これらの姿勢は、**「自分で自分の首を締め付けているような状態」**になっていることがあり、首を通る血管が圧迫されたり、頭部へ向かう神経が刺激されたりすることで、頭痛の引き金になります。


後頚部の圧迫姿勢の一例

生理的な首の位置

背中が伸びていると首筋も伸びるため、生理的な前方凸の頚椎カーブが維持されます。

首が下向きになり猫背姿勢になると頭を起こす

背中が猫背になると、頚椎が前方に引き出され下向きになりストレートネックになります。そして視線を保つために頭部を起こし、顎を突き出した姿勢となり後頭部が圧迫されます。

側頭部の圧迫姿勢の一例

生理的な首の位置

体幹部が真っ直ぐ保たれることにより、首や頭が体幹部に対して真っ直ぐ保つことができる。

身体が傾くと反対側に頭をかしげる

体幹部が傾くことにより、首や頭部が傾きを補正するため逆側に傾く事で左右のバランスを保ちます。しかし、首から頭は空間に対して傾いた状況になります。


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